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ホームページの不具合は、管理画面からは見えない

8年動いていたサイトを点検して見つけた4件

/ 新田 雄三

2026年8月、千葉県八千代市のゴルフスクール KKGA 様のサイトを点検して直しました。2018年からお付き合いのある、8年動き続けているサイトです。 支援の全体像は実績ページにまとめています。

見つかったのは4件でした。ロゴが消えていたこと、送ったメールが届かなかったこと、料金の書き方がページごとに食い違っていたこと、 文字と背景の明暗差が足りていなかったこと。

4件に共通していたのは、管理画面にログインしている限り、どれも気づけないという点です。 これはこのサイトに特有の話ではありません。同じ作りのサイトなら、どこでも起こります。 何が起きていたのかと、ご自身で確認する手順まで書きます。

2. フォームを置いただけでは、メールは届かない

同じ日に、お問い合わせフォームを新しく設置しました。設置してすぐ、自分で1通送ってみました。届きませんでした。

画面の上では正常です。送信ボタンは押せて、「送信しました」も出ます。エラーも表示されません。 裏側だけで、メールの送信が認証に失敗して止まっていました。

理由は少し意地の悪いものでした。レンタルサーバー側が「この認証方式に対応しています」と名乗るのに、 実際にはその方式では通りません。そして送信する側のプログラムは、 最初に見つけた方式で失敗すると、残りの方式を試さずに終了します。 対応していると書いてある方式を信じて突き当たり、通るはずの方式に辿り着かないまま止まっていたわけです。 認証方式を1つに固定する小さなプログラムを足して解決しました。

設置中に、もう1つ見つかりました

選択欄の先頭に置いた「選んでください」という案内文が、選択肢の1つとしてそのまま送信されていました。 空欄用の設定を使えば防げます。フォームを作ったら、必ず何も選ばずに送ってみてください。

フォームは「設置した」で終わりにできません。自分の受信箱に1通届いて、はじめて完了です。 迷惑メールフォルダに入っていないかまで見てください。 問い合わせが来ていないのか、来ているのに届いていないのかは、外からは区別がつきません。

3. 料金の書き方が、ページごとに食い違っていた

料金に関する記述を全ページ並べて照らしたところ、直すべき箇所が7つ出ました。金額そのものの誤りではなく、書き方の食い違いです。

  • 同じ対象を、1つのページの中で3通りの呼び方で書いていた
  • 同じ物が、ページによって別の名前で呼ばれていた
  • 同じ金額が同じページに2回出てきて、末尾の表記だけ違っていた
  • 開講時間が、トップページと他のページで食い違っていた(しかも同じページに「お仕事帰りにも通えます」と書いてあった)
  • 月額の隣に、毎回かかる実費の断りがなかった。実際に毎月払う額は、月額表示より上がる
  • 「◯◯円〜」の下限が3人で割ったときの額だった。1人で受けると2.2倍になる
  • 在籍している指導者2名分の料金が、そもそも載っていなかった

責める話ではありません。料金は一度に決まらないから、こうなります。 改定のたびに、そのとき開いたページだけを直す。数年それを繰り返すと、どのページが最新なのか誰にも分からなくなります。 1ページずつ見ている限り、どれも正しく見えるのが厄介なところです。並べて初めて食い違いが見えます。

とくに注意したいのが下から2つ、「安く見える書き方」です。 悪気なくそう書いてしまうのですが、来店してから聞いていた額と違うと、その1件が失われるだけでは済みません。

4. 読めるかどうかは、好みではなく数値で決まる

文字と背景の明暗差には、国際的な基準があります。WCAG 2.1 という指針で、 本文の文字は背景との比が4.5:1 以上、大きな文字やボタンなどの部品は3:1 以上とされています。 好き嫌いではなく、測れば合否が出ます。

対象 修正前 修正後
金色の地に黒い文字 7.33:1 合格 変更なし
金色と白地の境目 2.38:1 縁を濃くして 3.25:1
LINEの緑に白い文字 2.26:1 文字を黒にして 7.71:1
LINEボタンを薄いグレーの上に置く場合 輪郭が消える 縁を付けて 3.53:1

ここで大事なのは、ブランドの色そのものは1つも変えていないことです。 変えたのは文字の色と、縁の色だけ。ロゴの金も、LINEの緑も、指定された色をそのまま使っています。 「基準を満たすには色を変えるしかない」と思われがちですが、たいていは文字色と縁で足ります。

ここまでが、私に言えることです

言えるのは「基準を満たした」までです。「だから問い合わせが増えた」とは書けません。 問い合わせの数を計測していないからです。フォーム自体がこの日に設置したもので、比べる前の期間がそもそも存在しません。 読めるようになったこと(測れる)と、集客が改善したこと(測っていない)は、別のものとして扱っています。

5. 4件に共通していたこと

並べてみると、同じ形をしていました。

ロゴ

編集画面もプレビューも、実際の幅では描かない。だから出ない。

メール

送信ボタンは押せる。完了画面も出る。エラーも出ない。届かないだけ。

料金

1ページずつ見れば、どれも正しい。並べて初めて食い違う。

明暗差

「見えている」と「読める」は違う。目で見ている限り判定できない。

もっと極端な例もありました。ページの本文に書いた小さなプログラムが、 記号を自動で別の書き方に変換されて、動かなくなっていた件です。 管理画面で見ても正常。裏側のデータを直接取り出しても正常。 公開されているページを外から取ってきて中身を調べて、はじめて壊れていることが分かりました。

判定に使う道具のほうが嘘をつくこともあります。色を調べたとき、 ブラウザが返す値と、目で見た色と、スクリーンショットの色が三者三様でした。 最後は画像を1画素ずつ展開して、実際に塗られている色を数えて決着させています。 色は画素で判定する、というのがこの日の教訓でした。

結論はひとつです

確認する場所は、管理画面ではありません。公開されているページそのものです。 管理画面は「自分が入力した内容」を見せてくれますが、「来訪者に見えているもの」は見せてくれません。

6. 自分で確認する手順

専門知識なしでできる範囲を書きます。全部で15分ほどです。

  • 管理画面からログアウトして、公開されているURLを開く(編集画面のプレビューでは見ない)
  • ブラウザの窓を目一杯広げてから、少しずつ狭める。文字やロゴが消える幅がないか見る
  • 同じページをスマートフォンでも開く。パソコンとスマホの両方で見る
  • お問い合わせフォームから自分で1通送り、受信箱に届くまで確認する。迷惑メールフォルダも見る
  • 選択欄は何も選ばずに送ってみる。案内文がそのまま送られてこないか確かめる
  • 料金が書いてあるページを全部並べて、同じものを同じ言葉・同じ金額で書いているか照らす
  • 電話番号・住所・営業時間も、同じやり方で全ページ照らす

明暗差だけは道具が要ります。測定ツールに2つの色を入れれば比が出るので、 基準(本文 4.5:1、大きな文字とボタン 3:1)と見比べてください。

それと、気づいた不具合は、直せなくても記録に残してください。 今回の4件も、直すこと自体は難しくありませんでした。8年間、誰も気づかなかったことのほうが問題でした。

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サイトを点検して、直すところまでお手伝いします

ここに書いた手順で、公開されているページを実際に見て回ります。見つかったものは一覧にしてお渡しし、そのまま修正までお引き受けできます。 「動いてはいるけれど、何年も見ていない」というサイトほど出てきます。まずはご相談ください。